
台風被害の保険金が降りることになり、家の名義が祖母のまま…なので、祖母の戸籍謄本を出生から死亡時まで集めるため、市役所を廻ったり手紙を出したりしてる。
死亡時から遡って
さいたま市→板橋区→杉並区→青森県五戸郡→杉並区→青森県五戸郡→福島県福島市→台東区→福島県福島市。本籍がめまぐるしく変わっていて驚いた。各地を回ったり電話でやり取りして感じる風情。杉並区役所では
『杉並病』の存在も知った。おばあちゃんは台東区(浅草)の転籍時、養子縁組を行っている。確か明治生まれ。福島に生まれて浅草に養子にもらわれた大正の人情はどんなものだろう。残された写真と一緒にいつか各地を回ってみたい。巡り巡った縁とそこに刻まれた人生。
12月12日(水)ナイロン100℃『わが闇』観劇。
三姉妹のお話。影の使い方、闇が蝕んでいく演出が怖い。それから途中、家族の不協和音が最も大きくなったとき、ギシギシと軋んだ音を立てながら家のセットがほんの少し傾く。だけど傾いたまま物語は普通に進み、これから一体どうなるのかとものすごく不安に! 不安定で、不穏。生理的に落ち着かない。「家が(実際に)傾いてる」という演出。あぁ演劇を見た、と感動。
終わり方もささやかな救いと余韻を残し暖く。こりゃ値段以上にいいものを見たと満足。凄いなぁ。で、やっぱり家族について考える。兄弟も家族も何にも無い空虚にも想いを馳せる。何にも無いのはどうしたらいいんだろかとも。